UV洗浄の仕組みは、低圧水銀ランプから照射される紫外線の短波長光エネルギーが、基板表面上の有機汚染物質の結合を分解し、同時に紫外線により発生したオゾンから分離した活性酸素(O)が、有機汚染物質と化学的に結合し、二酸化炭素や水などの揮発性物質に分解反応させて除去されることにより、表面が洗浄されます。一般的に有機物質の汚れに対して洗浄効果があり、無機物質の汚れに対しては洗浄効果がないと言われています。
1) 洗浄処理前
2) UV照射
UVランプから照射される184.9nmの波長の紫外線により、酸素分子が分解され、酸素原子が生成されます。また有機汚染物質の結合も分解されます。
3) オゾンの生成
分解された酸素原子が、大気中のO2(酸素分子)と結合し、O3(オゾン)が生成されます。
4) 活性酸素の生成
発生したO3(オゾン)に253.7nmの波長の紫外線が、照射されるとオゾンは分解され、励起状態のO-(活性酸素)が生成されます。
5) 汚染物質の除去
2)~4)が同時に繰り返され、活性酸素が豊富な状態になり、生成された活性酸素は、基板上の汚染物質C(炭素)と結合し、CO2等の揮発性物質になり除去されます。