UV(紫外線)についてのよくあるご質問
UV(紫外線)とは、どのようなものですか?
波長が、10~380nmの電磁波をいいます。可視光線より短く、X線より長い波長です。Ultravioletの略です。波長別に、UV-A、UV-B、UV-Cに大別されます。UV-Aは、315~380nmの波長域で、大気圏ではほとんど吸収されないため、99%が地表に到達します。波長が長いため皮膚の深くまで貫通し、シミやソバカスの原因になり、紫外線硬化、光化学反応に使われます。UV-Bは、280~315nmの波長域で、地上20~50km の上空に存在するオゾン層により強く吸収され、その一部が地表に到達します。皮膚の表面で吸収されるため、日焼けの原因になるほか、皮膚癌や白内障などの疾患を引き起こす原因となります。UV-Cは、200~280nmの波長域で、大気圏の酸素及びオゾンにより強く吸収を受けるため、地表には到達しません。波長が短いのでエネルギーが大きく、生物の DNAに吸収される最も有害な紫外線です。殺菌作用、有機物の分解に用いられます。
UV(紫外線)はどんなところで活用されているのですか?
UV(紫外線)を照射することで、素材表面の超微細な汚れを分解除去する事ができます。また、樹脂表面の改質も行えるため、各種素材の用途拡大にも繋がる一つの技術として期待されています。
主にどのような用途がありますか?
(洗浄)LCDのガラス基盤精密洗浄、半導体電子部品の精密洗浄、他
(改質)各種素材の親水化処理、エンプラ等の樹脂の接着前の表面改質、他UV(紫外線)による洗浄の仕組みは?
184.9nmの持つ強力なエネルギーにより酸素は分解され、酸化力の強い「活性酸素」や「オゾン」が生成されます。生成された「オゾン」は253.7nmでも分解でき、253.7nm、184.9nmの放射が可能な範囲で絶えず分解と結合を繰り返し「活性酸素」が豊富な環境を作り出します。
活性酸素とはどのようなものですか?
酸素が化学的に活性になった化学種を指す用語で、一般に非常に不安定で強い酸化力を示します。
UV表面改質の仕組みは?
UV照射することによって、プラスチックやゴムなどの樹脂表面へ官能基を形成することで、表面の親水性を改善・向上させます。樹脂表面へUVを直接照射した場合、表面の分子結合のほとんどが切断されます。結合が切断され不安定になった素材表面へ活性酸素が結びつき、「COOH、COO、CO、OH」等の官能基が形成され改質されます。