いつもお世話になっております。
今回は御客様から頂戴しましたご質問をテーマに書いていこうと思います。テーマは「UVランプサイズと照度の均一性」です。よろしくお願いします。
早速ですが、御客様から頂戴しましたご質問というのがこちら・・・・↓
御客様から頂戴した質問
『標準UV装置「ASM2503N」を使用しているが、照度の均一性を可能な限り確保したいと考えている。装置を使っていて、ランプの各所において多少照度に差があっても実使用上は何の問題も無いことはわかっているが、ランプ各所の照度を揃えられるなら揃えたいので良い方法はあるか?』
とのご質問を頂戴しました。
さて、このことについて書き進めていく前に初めて弊社の装置を見聞きする方もいるかと思いますので、質問中に出てきました装置について簡単にご説明を。
弊社のUV装置標準機で一番大きなサイズの装置が「ASM2503N」という装置になります。この「サイズ」というのは一定の照度が保たれる試料台面積のことです
装置について詳しい情報は下記リンクを参照ください。
ご質問いただいたお客様は照度計をお持ちだったようで、照射範囲内の照度の均一性の確認で測定されたとのことでした。その上で、可能ならば照度の均一にする為の何か方法があれば・・・・と。
照度の均一性、つまりは均斉度を「1」に近づけるコツということになりますが・・・・UVランプサイズが大きくなるほど均斉度は「1」から遠ざかる傾向にあります。つまりランプサイズが大きくなっていくにつれて照射範囲内で照度をビシビシに揃えることは難しくなってくるということです。
ちなみに「均斉度」とは照射面積内の最低照度と最高照度の比率のことを指す言葉です。
さぁ・・・・ここで疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
何故、ランプサイズが大きくなると照度の均斉度をそろえることが難しくなってくる・・・・?
お読みの御客様はお分かりになりますでしょうか?これについてはイラストを見ていただきながら説明させていただきます。ここからが本題です!
イラストは弊社UV装置ランプのイメージ図です。一方は弊社装置の中で最も小型の装置であるASM401N(oz)のランプで、ランプ出力は40Wです。もう一方は今回テーマに挙がっている大サイズ装置のASM2503Nです。ランプ出力は250Wで装置としてはこのランプを3灯搭載しています。
別コラムの「UV表面洗浄改質装置ランプの照度安定のコツ①」にも書いたのですが、人間にも生活しやすい気温があるのと同じようにUVランプにも照度が出やすい温度はあります。ランプの熱源はイラスト中の電極部になるのですが、均斉度はこの熱源からの距離に影響を受けやすい傾向があるのです。
もう一度イラストをご覧ください。
40Wのランプの電極部からランプ先端までの距離はそれほど離れてはいません。よってこのランプサイズですと「電極部の温度 ≒ ランプ先端部の温度」となりやすく、ランプの均斉度も「1」に近くなりやすいです。ランプ全体で温度が一様になりやすい為、均斉度も「1」に近づきやすいということです。
もう一方の250Wのランプについては電極部からランプ先端までの距離が離れています。熱は熱源に近いと高く、離れると低くなるのは自明の理です。すなわち
「電極部の温度 ≠ ランプ先端部の温度」
となりますので、均斉度も「1」からは離れてしまいます。
少し不安にさせてしまうような書き方にはなってしまいましたが、本テーマにさせていただいた御客様のお声にもあるように実使用上は少しくらいの照度の差は洗浄改質効果には何の問題もありません。実際、今までにも多くの御客様に御購入いただき、ご使用いただいておりますのでご安心ください。
UV表面洗浄をご検討されている御客様がいらっしゃいましたら、ぜひ一度当社までお気軽にご連絡ください。それでは今回もお読みいただきまして、ありがとうございました。